初めて聞いたのが高校生のとき。あれから聞かない年はなかったと思うので、もう、40年近く聞き続けている。最近でこそCDやいiTunesで聞くが、先日久しぶりにLPで聞いたら、かなり擦り切れた感じ。時間を考えると、確かに擦り切れていても不思議はない。
あの時、これは人の一生を表していると感じた。出だしのピアノの寂しげな音は産まれる前の孤独を表し、幼少から青年時代の静けさへとつながり、リズミカルなドラムとベースの部分が働き盛りのエネルギーを感じる。そして、一転して、悩みと混迷の時期を経て、最後は幸福感に包まれ、一人、天に昇る。 今でも京都の2回の部屋で夏場に窓を開放して大音量で聞いていたのが、昨日のように思い出す。
いまだに同じ気持ちで聞いているつもりだが、あの当時の過敏なまでの感覚は消えている。感受性の高い時期に、この曲を聞けたことは幸せだった。